「羊と鋼の森」宮下 奈都 2016年本屋大賞

  • 2019.01.26
  • 2019.01.31
  • 更新日:
「羊と鋼の森」宮下 奈都 2016年本屋大賞

2016年の本屋大賞の「羊と鋼の森」を読みました。

本屋大賞とは

  • 書店員の投票だけで選ばれる賞
  • 「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含む)で働く書店員の投票で決定
  • 過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票
  • 発掘部門というのが有り。過去に出版されたもので、読み返しても面白いと思った本を選出。
  • 本屋大賞HP→https://www.hontai.or.jp/

あらすじ

主人公の「外村」は、高校生の時、
偶然先生に頼まれて放課後学校で
ピアノの調律師を体育館へ案内する。
その時に出逢ったピアノの調律師「板鳥」が
作り上げる「音」に魅せられて
調律師の道を進んでいく。

ピアノの音を通じて、いろいろな人との出逢い、
交流とともに、主人公が成長していく姿を、
美しい描写で描かれた物語。

感想

小さな山あいの集落で暮らしていた普通の青年が、
人生を変える「音」に出会い、
調律師になる物語なのですが、
タイトルの「羊と鋼の森」とは、
「ピアノ」内部の構造のことです。
そして、別の意味も込められています。

仕事への向き合いかた、調律という仕事の意味、
一人一人のピアノへ求める音の違い、背景、
いろいろな思いがあって、音を作っていく調律師。

音を美しい文章で表現していて、読んでいて
心が澄んでいくような気持ちになりました。

この本で、私が一番印象に残っているくだりは、

「才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか。

どんなことがあっても、そこから離れられない執念とか、闘志とか、

そういうものと似ている何か。僕はそう思うことにしてるよ。」

本文より引用

主人公が、調律には特別な才能が必要なのかと
「柳先輩」に聞いた時に帰ってきた返事です。

才能は努力ができることとよく言いますが、
好きだという気持ちが
一番心を突き動かす原動力になるんだなと
改めて本を読んで思いました。

羊毛で包まれたハンマーが鋼の弦をたたき、
美しい音を奏でるピアノ、
複雑で繊細な森の中から美しい音色が
聞こえてくるような物語でした。

 山崎賢人 さん主演で、映画化もしているんですね。
この文章を映画でどのように映像化しているのかも
とても興味があります。

辻井伸行さん他ピアニストさん達が演奏するサウンドトラックも是非聞いてみたいです。